Upper East Side (Museum Mile)
この マンハッタン の セントラル·パーク東部に接っする５番街、１マイル を ミュージアム·マイルと呼びます。
大雑把に言うと、下の地図 アッパー·イースト の エリア 内 西側になるのですが、ミュージアム·マイル の一部分は、上の イースト·ハーレム にも含まれます。
メトロポリタン美術館あたりから北に１マイルです。
The Jewish Museum
この ジューイッシュ·ミュージアム、僕が ニューヨーク で訪れた中で 数本の指に入るぐらい、雰囲気が独特で素敵な場所でした。
この現存する最古、また アメリカ初の ジューイッシュ の ミュージアム、１９０４年に設立された当初は ７３６ レキシントン·アベニュー、コロンビア大学敷地内にある建築物 ジューイッシュ·セオロジカル·セミナリー·オブ·アメリカ図書館内にありました。
その後１９３１年の１２２st ブロードウェイ への移転を経て、現在地で１９４７年にオープン。
もともと 建築家 C. P. H. ギルバートが手がけ１９０８年に完成したこの建物は、フェリックス M. ウォーバーグ と 妻 フリーダ の邸宅でした。
この ミュージアム、ユダヤ人の芸術や文化遺産の喜悦、理解、保存のため、またそれらの紹介のために尽力されています。
4０００年にも及ぶ ユダヤ教の聖遺物、聖具をはじめ、民族、考古学的資料、絵画、彫刻、写真、フィルム等々に関する収蔵品が大変充実しています。
現代美術の収蔵も多く、企画展も興味深いものが多いです。
新館の増設に伴い、１９６３年には ロバート·ラウシェンバーグ、１９６４年には ジャスパー·ジョーンズ の回顧展が開かれたこともありました。
是非、下のリンクでチェックしてみて下さい。
そして、中にある レストラン もまた趣があります。
残念ながら、まだ利用したことがないのですが、次回は是非食事をしようと思います。
Cooper Hewitt, Smithsonian Design Museum
クーパー·ヒューイット·スミソニアン⋅デザイン博物館。
この博物館は あの小野洋子さんも通っていた、イースト·ヴィレッジ にある大学 クーパー·ユニオン の付属美術館として１８９７年に創設されたそうです。
現在は、スミソニアン協会（１９４８年に、イギリス人の科学者 ジェームズ·スミソンの遺産を元に “知識の向上と普及のため” に作られたそうで、博物館、研究施設、図書館、動物園 等を運営しています）による 歴史的、また近代的なものも含め デザインに特化した博物館です。
壁紙、テキスタイル、陶器 や ガラス、 木、金属工芸、家具、建築関係 等々。
もともと この建物は、鉄鋼王アンドリュー·カーネギー の邸宅で、改装後に現在のこの場所でオープンしたのは、１９７６年です。
The Solomon R. Guggenheim Museum
ソロモン R. グッゲンハイム美術館。
この美術館は、ソロモン R. グッゲンハイム財団（ソロモンと彼のアート⋅アドバイザー、ヒラ·フォン·リベイ により、１９３７年に発足）により運営されています。
１９３９年に設立された当初の館名は ”ミュージアム·オブ·ノンオブジェクティブ·ペインティング（非具象絵画美術館）” で、現在の”ソロモンR.グッゲンハイム美術館”に改名されたのは、グッゲンハイムの死後数年たった１９５２年。
また、グッゲンハイム氏が１９４３年より依頼していた、フランク·ロイド·ライト設計の渦巻状の現美術館への移転は、１９５９年。
初めに エレベーター 最上階に上がり、吹き抜けの周りを螺旋状に降りながら鑑賞する スタイルで、展示方法で この空間が活かされています。
近⋅現代に特化した美術館で、１９世紀後半からの作品が中心です。
１９９２年に、増設した新館がオープンしました。
The Neue Galerie New York
ノイエ⋅ギャラリー。
２０世紀初頭の ドイツ と オーストリア の 絵画、ガラス、金属工芸を主に展示する美術館で、館名 ノイエ とは ドイツ語で ”新しい” とう意味だそうです。
ウィーン分離派で知られる、クリムト や エゴン·シーレ 作品も収蔵しています。
この美術館の構想はかねてより親交のあった、ロナルド S. ローダー（実業家 エスティ·ローダーの息子） と アート·ディーラー の サージ·サバスキー とで温められたものでした。
ウィリアム·スター·ミラー·ハウス と呼ばれるこの建物、もともと実業家だった ウィリアム と彼の家族のために１９１４年に建てられたものでした。
後、数人の所有者を経て１９９４年に ロナルド とサージが購入し、オリジナルの状態になるように改修しました。
この美術館がオープンしたのは サージ の死後、２００１年でした。
館内にある カフェは評判も良く、美味しそうで、来館者の食事姿に目を奪われるのですが、こちらも まだ利用したことがありません。
名前は、カフェ·サバスキー。
サージ·サバスキーにちなんで、つけられました。
The Metropolitan Museum of Art
メトロポリタン美術館。
通称、MET。
言わずと知れた、アメリカ最大の美術館。
ニューヨーク 観光で訪れた方々は、かなりの確率で立ち寄ります。
隅から隅まで鑑賞すると膨大な時間が必要ですので、やっぱり事前に観たい作品をいくつか選んでおくと良いみたいです。
１８７０年に 弁護士であった ジョン・ジェイを 中心に スタート した当初は、１つの美術作品も所有していませんでした。
その後 増築を重ね、現在５０００年以上とも言われる、先史時代から現代までのコレクションは、古今東西 エジプト、ギリシャ、ローマ、中世、ヨーロッパ、東洋、アメリカなどの多数に及ぶ セクション に収められ、また メット·ブロイヤー(The Met Breuer)や メット·クロイスターズ(The Met Cloisters)などの分館もあります。
カフェ や レストラン が数か所にあります。
特に、４階の ダイニング·ルーム は憧れます。
The Frick Collection
フリック·コレクション。
こちらの美術館には、ペンシルバニア出身の実業家 ヘンリー·クレイ·フリック（Henry Clay Frick １８４９−１９１９）の４０年かけて収集した絵画や装飾品が収蔵されています。
１９３１年の彼の妻 アデレード の死後、１９３５年に邸宅がそのまま美術館として公開されるようになりました。
コレクションは、絵画、彫刻、家具、陶磁器、エナメル、硬貨、テキスタイル、時計、銀工芸 など多岐にわたりますが、見どころは ルネサンス以降の西洋絵画です。
ブーシェ、フラゴナール、ベッリーニ、ティツィアーノ、フェルメール、ホルバイン、ヴァン·ダイク、レンブラント、ゴヤ、ミレー、モネ、ルノワール 等々。
フリックが１９１９年に亡くなるまで過ごした、建築家トーマス·ヘイスティングス による この１８世紀の建築様式が取り入れられた邸宅は、１９１４年に完成しました。
また、館内にガラスのアーチ型天井を備えた中庭があり、観葉植物や泉、噴水の水音に癒されます。
Midtown
The Museum of Modern Art (MoMA)
ニューヨーク近代美術館（MoMA)。
こちらも言わずと知れた、ニューヨーク 観光では外せない美術館です。
創設当初は数枚の版画とスケッチのみの収蔵でしたが、現在ではクイーンズに分館 MoMA PS1を運営するなど、規模、影響力ともに、世界最大級の現代美術館と言われています。
１９２９年、初代館長 アルフレッド H. バー２世の ”人々が現代の視覚芸術を理解し楽しむための美術館” という理念と、ジョン D. ロックフェラー２世の妻アビーと２人の友人の構想とコレクションをもとに設立。
大恐慌の年でした。
その後１９３９年、現在地にオープンした際には、ラジオで当時の大統領フランクリン D. ルーズベルトより式辞が述べられたそうです。
すぐに同作家の別の睡蓮が入手されたのですが、１９５８年の火災で５.５メートルのモネの大作が焼失したのは有名な話です。
１９８４年に、シーザー·ペリ デザインによる大リノベーションが終了。
２００４年には、建築家谷口吉生氏が手掛け、以前の２倍の広さで新装オープン。
その後 隣接した、以前の アメリカン·フォーク·アート·ミュージアム をも取り込む、２０１４年に始まった増改築工事のファースト·フェイズを経て２０１９年のリオープン、現在に至ります。
Fifth Avenue/53rd Street。
この駅が最寄りの駅になります。
他にも、少し歩くと地下鉄の駅がいくつかあるので便利です。
道路を挟んだ向かい側にある MoMAデザインストア。
お土産を購入される方も多いようです。
こちらは向かいにある、パブリックライブラリーです。
Greenwich Village
グリニッジ·ビレッジ
このエリア、チェルシーの南に位置していて、ホイットニー美術館は ２つの境ぐらいにあります。
The Whitney Museum of American Art
ホイットニー·ミュージアム·オブ·アメリカン·アート
１９３０年に、自身も彫刻家であった ガートルード·ヴァンダービルト·ホイットニー によって設立されました。
会館当初から寄贈作品などが加わり、２０ー２１世紀 アメリカン·アートの大規模な美術館へと発展しました。
創設当初は、グリニッジ·ビレッジ の 8th ストリートに位置していたのですが、１９５４年に MoMA と棟続きの５４th ストリートへ。
その後、１９６６年から２０１４年まで アッパー·イースト·サイド の マジソン·アベニュー にありました。このモダニズムの建物、マルセル·ブロイヤー と ハミルトン P. スミス によって デザインされたのですが、現在は２０１６年よりメトロポリタン美術館の分館として貸し出されています。
この施設の名前は、設計者の名前にちなんで ”The Met Breuer” (メット·ブロイヤー）。
建築家 レンゾ ·ピアノ が手掛けた現在の ホイットニーが 、グリニッジ·ヴィレッジ に越してきたのは、２０１５年５月です。
Bowery
バワリー。
このエリアは、ローワー·イースト·サイド に含まれますが、より詳しく場所が イメージ しやすと思い加えました。
The New Museum of Contemporary Art
ニュー·ミュージアム。
こちらの ミュージアム は、１９７７年 ”新しいアートと、新しい発想 を導く場所” という理念を掲げ創設されました。
１９６７年から１９７６年まで、ホイットニー の キューレター として勤めた、ディレクター マーシャ·タッカーの構想がもとになっています。
現在のアーティストの新しい作品が、伝統的な美術館の従来の展覧会や、収集の構造に入り込んでいくのは容易ではないと考えていました。
前衛的芸術作品のための行き場所を、彼女は作ったのです。
設立当初より１９８３年まで、ユニオン·スクエア·パークの近くに ニュー·スクール と併設されていました。
その後、ソーホー、チェルシーを経て２００７より現在の場所へ移転。
ニューミュージアムの ”ニューヨークの都市風景への建築的な貢献と共に、現代美術と新しい発想の施設のための場所” という理念にかなったデザインは、日本のSANNAによるものです。
Lower East Side
The International Center of Photography (ICP)
インターナショナル·センター·オブ·フォトグラフィー（ICP)。
現在 ローワー·イースト·サイド に位置する ICP は、１９７４年に コーネル·キャパ によって設立されました。
彼が重要だと考える ”配慮された写真” 、 教え、そして世界を変えることのできる 社会的、政治的に意識された形象、という理念をもとにした 写真と視覚文化のための機関です。
ICP は、形象の力についての意見交換ために、展示、教育プログラム、地域の活動、一般向けのプログラム を通じて、開かれた討論の場を提供しています。
コーネルは、１９４７年 兄 ロバート·キャパ（本名、アンドレ·フリードマン）が、アンリ·カルティエ＝ブレッソンらと共に創設した写真家グループ、マグナナム·フォトのメンバーでもありました。
兄 ロバートは、”兵士の死 ” で名高い報道写真家です。
この ”兵士の死” は ”崩れ落ちる兵士” とも言われますが、正式な題名は ”死の瞬間の人民戦線兵士、セロ·ムリアーノ、１９３６年９月5日”（Loyalist Militiaman at the Moment of Death, Cerro Muriano, September 5, 1936)。
また、弟 コーネル は兄のペンネーム “キャパ” を引き継いだそうです。
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